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              そううつ病、精神分裂病 第一回入門講座 

                      病理編  1
             
  週2〜3回配信   1998.08.13.    通しNo.5       読者数 168 人

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                      〈価値不全症候群の各存在度〉
 



                              (本能的価値の自由)
              ┌──────┐
            │心身症=怒り│           ┌─────────┐  
         └──────┘     │    │本能価値による理想│  
                              │    └─────────┘  
      少なくとも現時点までは、 │                               
     本能的価値を押し潰されるこ  │    価値不全症候群では、自然 
     ともなく、生育的にはまず順  │   生物としての真の意味での理 
     調であったが、現在に於て家  │   想状態を描くことができる。 
     庭的に、あるいは社会的に本  │   但し、それは情態的にであり 
     能的諸価値の不遇、不満、不  │   言語的に表現できない。無意 
      良がある。“愛せない”とい  │  識的主体性であるからである。
      う怒りを本能自身が受けて身 │                              
      体に様々な病変を起こす。  │                              
                    │                              
         ─────────────┼─────────────
     (本能的不良)        │0       (本能的現実の良) 
                        │                
       “愛されない”という本能 │   “愛がない”という積年の 
      的情態が過去から現在に亙っ │  思いがある。その無意識的な 
      て積重しており、その無意識 │  価値尺度は鬱屈しているが、 
     的価値が不安、絶望、混沌、 │  本能的な刹那的良、あるいは 
     恐怖の中で瓦解していく。こ │  刹那的快を求めて行動するこ 
     の無意識的な主体理念が喪わ │  とで、愛がない代償とする。 
     れゆくとともに、主体性が崩 │   集団│放浪│徘徊      
     壊する。          │   家族│情愛│性愛      
                   │   食 │浪費│過食      
     ┌───────────┐ │   休息│嗜癖│指しゃぶり、煙草
     │精神病=根本情態性捕縛│ │     ┌────────┐  
     └───────────┘        │行動精神病=呪い│  
                                  └────────┘ 
                          (本能的価値の不自由)