○――――――――――――――――――――――――――――――――○

                   小児自閉症 第一回入門講座 

                           病理編  1
             
   週2〜3回配信   1998.09.07.    通しNo.5       読者数 224 人

○――――――――――――――――――――――――――――――――○

           目次         1  価値不全症候群
                          2  原自由  
                          3  [主観+主体意志]体制
―――――――――――――――――――――――――――――――――――                            

  注:図表が崩れるときは、表示→フォントでサイズを調整して下さい。
              





                      〈自由の行動から見た生育史〉

┌─────┬─────────────────────────────┐      
│主観体    │主観は生成しているが、身体は未だ所有できない。           │      
│     │自由は概念に留まり、自由意志による行為はなせない。        │      
├─────┼─────────────────────────────┤      
│先主体    │身体を半分だけ所有している。自由意志による行動を行なえる。│      
├─────┼─────────────────────────────┤      
│原主体    │身体を全量所有しているが、その身体的自由は社会的規則に   │      
│     │従わせることなく自己一極性の自由を謳歌する。             │      
│     │これに対応して扶養者の躾(しつけ)が行なわれる。《原自由》│      
├─────┼─────────────────────────────┤      
│前意識的  │第一反抗期を経過して、躾が内面化される。立ち居振る舞いを │      
│主体   │他の存在に対して配慮する身体的自由となる。                │      
│     │その存在観は身体的社会の自由の多極性(多くの他者存在)    │      
│     │の中に自己存在の身体的自由を確保することである。          │      
│     │前意識は即物性、唯物性の世界である。          《自立自由》│      
├─────┼─────────────────────────────┤      
│意識的主体│第二反抗期の自律は観念的、形而上的理念を獲得する。        │      
│     │身辺の外に想像しうる人類社会が射程に捉えられる。          │      
│     │その存在観は人格的社会となり、例えば故郷に錦を飾る        │      
│     │というような”成功”が価値観となる。          《自律自由》│      
└─────┴─────────────────────────────┘      

      ∴躾:”身が美しい”という原主体性の生育史的立場にぴったりの、
       よく考えられた文字である。
    ∴先主体期は生後3ヶ月から8ヶ月で、最近の研究*では生後7ヶ月までに
    昼間の睡眠が激減することが分かっている。
    また原主体期は生後4年までであるが、生後3年で睡眠覚醒のリズムが
    出来上がる。
      *「生後7年間の睡眠覚醒リズムの変動経過」 黒田 稔
      ※〈自己主体性の理想生育史〉参照。 (左記をカッコ付き検索)
        http://www.dokidoki.ne.jp/home2/planetx/reference-1.htm